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キャンプの1日は、朝のコーヒーブレイクで始まる。高原や湖畔などフィールドの清々しい空気の中で味わう1杯は格別だ。今度のキャンプはこだわりのコーヒー豆を持って、大人のひとときを楽しんでみてはいかがだろう。 |
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チタンミルクフォーマー(3600円)があれば淹れたてコーヒーにフォームドミルクを添えることもできる。スノーピーク製。
ときに朝晩の冷え込みは、心地よく感じられるものだ。
キャンプ場では、ロケーションによって冷え込みは厳しくなることもあるが、たき火やストーブを囲んで過ごすひとときは気持ちがいい。
キャンプの中で最も自然と向き合っていることを感じられるひとときである。
テントのフライシートは露に濡れ、ホッーと吐く息が白くなる朝。私は顔を洗い終えると、すぐに一杯のコーヒーを淹れるために湯を沸かす。
空が次第に明るくなり、陽がテントを照らすころには冷え込みも和らいでくる。
そして、キャンプの朝はコーヒーから始まる。
アウトドアメーカーのコーヒーグッズといえば、パーコレーターやエスプレッソメーカーをはじめいろいろあるが、私は携帯性に優れるコーヒードリッパーを愛用している。
シンプルな構造はもちろんだが、ペーパーフィルター越しにゆっくりと落ちるコーヒーの薫りは何ともいえないもの。
あらかじめ選んだお気に入りの中挽きの粉を入れ、粉にまんべんなく湯を注ぐ。
蓋の透明のつまみ部分にコポコポと上がってくるコーヒーを確認するのは楽しい。アウトドアでぜひ使いたいパーコレーター
市販のドリップ(カップにかけられるインスタント形式のもの)も最近では味もなかなかあなどれないが、やはりアウトドアではゆっくりとコーヒーを注ぎ、のんびりと味わう時間を大事にしたい。
フィールドでは極力手間をかけずコンパクトにおさめたいが、それなら豆や粉などコーヒーそのものにこだわり、簡単なドリッパーを使用するのがいいだろう。
ステンレス製やチタン製のカップを用意すれば、アウトドア気分はさらに盛り上がる。
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コンパクトに収納できるコーヒードリッパーは、キャンプだけでなくドライブのマストアイテム。車に忍ばせておきたい逸品。焚き火台の形をしたフォールディングコーヒードリッパーは2900円。スノーピーク製
10代、20代のころ、私のキャンプといえばツーリングが主だった。
ソロテント、シングルバーナー、シュラフ、カップにいたるまで、すべてコンパクトに収納できるアイテムをワクワクしながらそろえたものだ。
それまでは用具に頓着することはあまりなかったが、ツーリングをきっかけにアウトドア用品の機能性やデザインにはまっていった。
「早く使ってみたい!」の気持ちを押さえられず、そろえたばかりのアイテムを自分の部屋でデビューさせたこともあった。
部屋の中でテントを組み立てシュラフで寝ていたほどだ。
いまでも愛用しているチタン製のカップは「超軽量」と「熱伝導率が低いので口元が熱くならない」のキャッチコピーに惹かれて奮発して購入した。
陶器のカップとは違って、その趣はまさにワイルドで無機質。チタン製カップは薄いため、独特の優しい口当たりに感動したのをよく覚えている。
折りたたみ式のドリッパーも購入する際によく吟味したものだ。当時の私は「コーヒーを淹れる(インスタントを除く)」という行為自体に「大人への一歩」を感じており、ブラックコーヒーを飲んだことがないほどの子どもだった。
慌ただしい撤収前にコーヒーでほっと一息。キャンプの朝はコーヒーブレイク
背伸びをするように購入したコーヒーグッズは、ツーリングキャンプを通して徐々になじんでいった。
しばらくはコーヒー豆の種類もまったくわからなかったが、キャンプ場の清冽な水と清々しい朝の空気、そして旅をしているという高揚感は、自分だけの最高に美味しいコーヒーとなったのだ。
さてアウトドアで楽しむコーヒーといえば、やはりパーコレーター抜きでは語れないだろう。
キャンプ通の人なら知っていると思うが、内部の湯を循環させてコーヒーを抽出するパーコレーターは、その美味しさを作るための“見極め”が難しいため、コーヒーが濁りやすく薫りが飛んでしまうという欠点がある。
とはいえ、フィルターを使用しないこと、パーコレーター一式でコーヒーを作れるといった利点はアウトドアでは重宝する。
ちなみにパーコレーターで使用するコーヒーの粉は、中挽きではなく粗挽きがいい。フィルターを使用しないため、中挽きだと注いだときに粉が入ってしまう。
酸味を出さないためにも焙煎は深煎りがおすすめだ。パーコレーターのつまみ部分は透明になっており、抽出した色の具合が判別できる構造になっている。
淹れたてコーヒーの色と薫りを楽しみながら、澄んだ空気と鳥のさえずりを聞きながら味わう至福の1杯を。キャンプの1日は、美味しいコーヒーから始まる。 |
< PROFILE >
小幡 健
元アウトドア誌編集者。お金をかけずにキャンプを楽しむ「赤貧オートキャンプ講座」の連載経験がある。好きなエリアは伊豆。好きなシチュエーションは焚き火と日本酒。